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諏訪大社ツーリング 〜龍神の導きと授かりし梅の木〜

第四章 バイクとJAPAN全国津々浦々

「すべての出会いには意味がある。それを知る時、人は真の旅人となる。」


朝焼けが湖面を赤く染めるなか、相棒のハーレー・スポーツグライドのエンジンをかける。
今日は長野県の諏訪大社を目指す旅。
この神社は全国に広がる諏訪信仰の総本社であり、龍神と深い縁を持つ神秘の地だ。

SHOEIの黒と黄色のフルフェイスヘルメット をかぶり、ミラーシールド越しに広がる青空を見上げる。
「今日も何かが待っていそうだな……。」
ハーレーのエンジン音を響かせながら、諏訪の地へと向かった。


龍神の地へ! 諏訪大社 上社本宮

諏訪湖を望む山間部に佇む諏訪大社 上社本宮に到着。
境内は静謐な空気に包まれ、参道を歩くだけで心が引き締まる。

その時、不意に朱色の巫女装束を纏った女性が近づいてきた。

「龍から梅の木を授かっていませんか?」

その問いに、俺は一瞬、動きを止めた。

──それは、偕楽園での出来事だった。

春の陽射しが降り注ぐ庭園。
満開の梅の花の香りに包まれながら、一本の梅の木の下で出会った不思議な少年。

「これは、お兄さんへの贈り物。」

彼が手渡したのは、小さな梅の枝だった。
だが、俺がそれを受け取った瞬間、少年の身体は金色の光に包まれ、目の前で巨大な龍へと変わったのだ。

「お兄さんが進む道に、この梅の木は必要になるよ。」

そう言い残し、龍は天へと舞い上がっていった。
風が吹き、梅の花びらが舞い散るなか、俺はただその場に立ち尽くしていた。

──そして今、その梅の木の意味が明らかになろうとしている。

バッグの中から、その梅の枝を取り出し、巫女に見せた。

「この梅の木には、神の力が宿っています。」

巫女は微笑み、神前へと案内してくれた。
奉納の儀が終わると、一陣の風が吹き抜け、鳥居の向こうで何かが動いたような気がした。

「……これで、何かが変わるのか?」

「神々の導きが、お兄さんを次の旅へと誘うでしょう。」

巫女の言葉は、確かに聞こえた。


諏訪湖の静寂と旅の余韻

参拝を終えた俺は、ハーレーに跨りながら、湖畔へと向かう。
諏訪湖は四季折々の表情を見せる美しい湖で、湖畔にはのんびりと散策を楽しむ人々の姿があった。

「この景色……まるで時間が止まったみてぇだな。」

湖面には雲が映り、穏やかな風が吹き抜ける。
遠くにそびえる山々と、湖に映る空が一体となり、まるで別世界に迷い込んだかのようだった。


間欠泉と龍神の息吹

次に向かったのは、諏訪湖間欠泉センター
ここでは地中深くから噴き上がる熱水が、勢いよく天空へと舞い上がる様子を間近で見ることができる。

「おい……これ、まるで龍が息を吹いてるみたいじゃねぇか?」

「確かに。ここには龍神の力が宿っているのかもな。」

大地の鼓動を感じるような轟音とともに、水柱が一気に天へと駆け上がる。
その光景を見つめながら、俺は龍神の言葉を思い出していた。


「空の玄関口に出会いが待つ」— 巫女の言葉

ふと、巫女の言葉が脳裏をよぎる。

「空の玄関口で、特別な出会いが待っています。」

「……空の玄関口?空港か・・・?」

何を意味するのかは、まだ分からない。
だが、旅の途中で出会うすべてに意味があるなら、この言葉もいずれ繋がるはずだ。


「また次の冒険へ」— 諏訪大社ツーリングを終えて

日が沈み、エンジンをかける。
静かだった諏訪の山々が、再びバイクの鼓動に包まれる。

「今日も最高の旅だったな。」

「おうよ! 走り続ける限り、俺たちの冒険は終わらねぇ!」

人生もバイク旅も、走り続けることが大事だ。
また次の冒険へ。エンジンを吹かし、俺たちは新たな道へと走り出した。

著者プロフィール

ようこそ、俺と相棒の奇妙な旅へ
エンジンをかければ、旅が始まる。
でも、俺の相棒はただのハーレーじゃない。
しゃべる。しかも、めちゃくちゃよくしゃべる。

「今日はどこへ行く?」
「その前に、俺のオイル交換はどうなった?」
「お前、また無計画に走ろうとしてるだろ?」

…うるさいけど、憎めない。
こいつと旅をしていると、ただの道も、ただの景色も、いつもとは違って見える。
自由気ままな俺と、口うるさいハーレーの奇妙な旅。
絶景、古き良き町並み、気まぐれな寄り道、そして時々起こるちょっと不思議な出来事。

📍 目的地はなし。行きたい場所に行くだけ。
🏍 二人(?)で風を切る。
🎭 笑えて、考えさせられる、そんな旅の記録。

「さあ、今日はどこへ行く?」
「お前がちゃんと計画を立ててるならな。」

さて、どうなることやら。

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