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名古屋城ツーリング 〜しゃべるシャチホコと北への導き〜

第三章 バイク~そして伝説へ~

「旅とは、道を進むことだけではない。それは、新たな発見と出会いの連続である。」
— マルセル・プルースト

「おい、今日はどこを走る?」

エンジンをかけると、相棒のハーレーが低く唸った。

愛知県・名古屋城だ。」

「ほぉ…また随分とデカい城を見に行くんだな。」

「まぁな。江戸時代から続く歴史のある城だし、一度は見ておきたかったんだよ。」

「フッ…でも、ただ城を見に行くだけじゃねぇんだろ?」

「……どうかな。もしかしたら、何か”面白いこと”があるかもしれない。」

相棒は軽くエンジンを鳴らした。

「まぁいいぜ。どうせお前と走ってりゃ、何か起こるからな。」

俺たちはアクセルをひねり、名古屋へと向かった。


名古屋への道、城下町の風

東京を抜け、新東名高速をひたすら西へ。
途中のSAで一息つきながら、名古屋の町並みを思い浮かべる。

「おい、名古屋ってのはどんな街なんだ?」

「昔は城下町、今は大都市。でも、歴史の残る街でもある。」

「フッ…なら、城の周りにも何か面白いもんがありそうだな。」

俺は微笑みながら、再びアクセルを開いた。

そして、数時間後――

名古屋城がその姿を現した。


金のシャチホコ、そして奇妙な出会い

名古屋城のシンボルといえば、天守の上に輝く「金のシャチホコ」

「おいおい…あれ、やたらと派手だな。」

「まぁ、城の守り神みたいなものだからな。」

バイクを停め、城の周囲を散策する。
天守閣の下で空を見上げながら、俺はふと呟いた。

「……あれ、動いたか?」

「おいおい、まさかの”動くシャチホコ”か?」

最初は気のせいかと思った。
だが、次の瞬間――

「おぬし…なかなか良いバイクに乗っておるのぅ。」

「……!?」

俺は驚いて、城の上を見た。

金のシャチホコが、こちらをじっと見ている。
そして俺たちのそばまで近寄ってきた。
近くで見ると思った以上の大きさと迫力を感じる。

「……しゃべった……?」

「おいおい、俺以外にもしゃべる奴がいるのか?」

相棒のハーレーも、呆れたようにエンジンを鳴らす。

「ほほほ、おぬしら、なかなかの旅人のようじゃな。」

「……まぁな。あんた、一体何者なんだ?」

「わしは名古屋城の守護神、シャチホコじゃ。
おぬしがここへ来るのを、待っておったぞ。」

「俺が……?」

「そうじゃ。おぬしは”北へ向かう運命”にある。」

「北……?」

「上毛三山の道を進め。そこに、おぬしの次の導きがある。」

「上毛三山……群馬か?」

「フッ…おもしろくなってきたじゃねぇか。」

俺はシャチホコを見上げ、深く息をついた。

「……その道の先には、何がある?」

「それは、おぬし自身が確かめることじゃ。」

シャチホコはそれだけ言い残し、天守閣の上へ戻り静かに動かなくなった。

「……またこれかよ。」

「お前も、こういう”神秘的な導き”には慣れてきたんじゃねぇか?」

「まぁな。でも、導かれるのは悪くない。」

俺はバイクに跨り、ヘルメットを被る。

「さて、次の目的地は決まったな。」

「フッ…北の道へ、行くとするか。」

エンジンを吹かし、俺たちは名古屋城を後にした。

上毛三山へ続く道――俺たちの旅は、まだ終わらない。

著者プロフィール

ようこそ、俺と相棒の奇妙な旅へ
エンジンをかければ、旅が始まる。
でも、俺の相棒はただのハーレーじゃない。
しゃべる。しかも、めちゃくちゃよくしゃべる。

「今日はどこへ行く?」
「その前に、俺のオイル交換はどうなった?」
「お前、また無計画に走ろうとしてるだろ?」

…うるさいけど、憎めない。
こいつと旅をしていると、ただの道も、ただの景色も、いつもとは違って見える。
自由気ままな俺と、口うるさいハーレーの奇妙な旅。
絶景、古き良き町並み、気まぐれな寄り道、そして時々起こるちょっと不思議な出来事。

📍 目的地はなし。行きたい場所に行くだけ。
🏍 二人(?)で風を切る。
🎭 笑えて、考えさせられる、そんな旅の記録。

「さあ、今日はどこへ行く?」
「お前がちゃんと計画を立ててるならな。」

さて、どうなることやら。

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第三章 バイク~そして伝説へ~
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