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俺と相棒の不思議な絆 〜鍵が繋ぐ声〜

第三章 バイク~そして伝説へ~

「すべての出会いには理由がある。そして、その理由を知るのは、時が来た時だけだ。」
— 不詳


「なぁ、お前……いつから俺の声が聞こえるようになった?」

相棒のハーレーが、エンジンをかけていないはずの”鍵”から話しかけてきた。

俺はジャケットのポケットに入れた鍵を握りしめながら、しばらく沈黙した。

「……いつからだったかな。」

改めて思い返すと、最初は何気ない”違和感”だった。


最初の囁き 〜鍵から聞こえる声〜

最初に”こいつ”の声が聞こえたのは、バイクを降りた後のことだった。

まだ乗り始めたばかりの頃、カフェに立ち寄った時だった。
テーブルの上に置いたキーを何気なく見ていると、微かに聞こえた。

「おい、俺をそこに置いたままでいいのか?」

最初は気のせいだと思った。
でも、その声は明らかに俺の頭の中に響いていた。

周りを見渡しても、誰も話していない。
それどころか、店内は静かだった。

「……誰だ?」

思わず声に出してしまい、隣の客に怪訝な顔をされた。

「フッ…やっと気づいたか。」

間違いない。”俺のハーレー”の声だ。

その瞬間から、俺は何か大きなものに”繋がってしまった”と悟った。


鍵が繋ぐ不思議な絆

それ以来、俺は常にハーレーの鍵を肌身離さず持ち歩くようになった。

最初は戸惑いもあったが、次第に”こいつ”と会話することが当たり前になった。

例えば、仕事の休憩中。
ジャケットのポケットに手を入れると、微かに聞こえる。

「おい、仕事ばっかしてねぇで、たまには風を感じろよ。」

例えば、眠る前。
机に置いたキーを眺めていると、低く囁くような声がする。

「お前はどこまで走るつもりだ?」

バイクに乗っていない間も、こいつの存在は”俺のすぐそば”にあった。

そして、いつしか俺は”鍵がある限り、こいつと繋がっている”と確信するようになった。


謎のまま、でも確かにそこにあるもの

「おい、本当に俺の声が聞こえるようになったのは、いつだったんだ?」

相棒が改めて問いかける。

俺はキーを握りしめながら、小さく笑った。

「……詳しい話は、その時が来たら話すことにしよう。」

「フッ…お前らしいな。」

俺と相棒の絆は、ただの”バイクとライダー”の関係じゃない。

こいつが何者なのか、なぜ俺にだけ声が聞こえるのか――

それは、きっと”まだ知るべき時ではない”のだろう。

鍵を持つ限り、俺たちは繋がっている。

そして、風が吹く限り――

俺たちの旅は、まだ終わらない。

著者プロフィール

ようこそ、俺と相棒の奇妙な旅へ
エンジンをかければ、旅が始まる。
でも、俺の相棒はただのハーレーじゃない。
しゃべる。しかも、めちゃくちゃよくしゃべる。

「今日はどこへ行く?」
「その前に、俺のオイル交換はどうなった?」
「お前、また無計画に走ろうとしてるだろ?」

…うるさいけど、憎めない。
こいつと旅をしていると、ただの道も、ただの景色も、いつもとは違って見える。
自由気ままな俺と、口うるさいハーレーの奇妙な旅。
絶景、古き良き町並み、気まぐれな寄り道、そして時々起こるちょっと不思議な出来事。

📍 目的地はなし。行きたい場所に行くだけ。
🏍 二人(?)で風を切る。
🎭 笑えて、考えさせられる、そんな旅の記録。

「さあ、今日はどこへ行く?」
「お前がちゃんと計画を立ててるならな。」

さて、どうなることやら。

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第三章 バイク~そして伝説へ~
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