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本宮浅間神社ツーリング 〜運命の再会、そして変わる世界〜

第二章 バイクと哲学

「偶然とは、神が自らの存在を証明する方法である。」
— アルベルト・アインシュタイン


「ほぉ…これはまた意味深な言葉じゃねぇか。」

エンジンをかけた瞬間、相棒のハーレーが静かに呟いた。

「アインシュタインの言葉だ。人は偶然だと思うことも、神が用意した必然なのかもしれない。」
「つまり、”出会い”ってのも運命ってことか?」
「……かもしれないな。」

俺はヘルメットを被り、アクセルをひねる。
今日の目的地は、山梨県・富士山本宮浅間神社(ほんみやせんげんじんじゃ)

富士山の麓に鎮座し、千年以上の歴史を持つ、格式ある神社。
富士山を守る神が祀られており、全国の浅間神社の元となった場所だ。

「神の力を授かる旅…今日もまた、何か得られるかもしれねぇな。」
「ああ。もしかしたら、運命の出会いがあるかもな。」

俺は冗談半分でそう言いながら、相棒のハーレーとともに走り出した。


富士の麓へ、神の宿る道

都内を抜け、中央道を西へ。
高尾を過ぎると、次第に空気が澄んでくる。

「おい、遠くに富士山が見えてきたぞ。」
「やっぱりデカいな…まるで”世界を見下ろしてる”みたいだ。」
「神の山だからな。人間の視点とは違うんだろうよ。」

相棒は、まるで富士山と語り合うように、静かにエンジンを吹かした。

富士吉田ICで高速を降り、山道を抜ける。
木々の間を縫うように走ると、突然、目の前に荘厳な鳥居が現れた。


富士山本宮浅間神社、そして運命の再会

神社の境内に足を踏み入れると、すべての音が消えたような気がした。
鳥のさえずりだけが響く、静寂の空間。

「おい、なんか空気が違うな。」
「ここは富士山を守る神の社だ。普通の神社とは少し違うのかもしれない。」

参道を歩きながら、俺はふと見覚えのあるシルエットに気づいた。

「……ん?」

黒いレザージャケット、しなやかに伸びるロングヘア。
そして、隣には真っ赤なDUCATI

「おいおい…これはまた”偶然”か?」

彼女もこちらに気づいたようで、驚いたように目を見開いた。

「……また会ったわね。」

「お前…またこんな場所で。」

「ふふっ…もしかして、”運命”って信じる?」

俺は一瞬言葉を失ったが、すぐに口角を上げた。

「アインシュタインが言ってた。”偶然とは、神が自らの存在を証明する方法”だってな。」

「……へぇ、いい言葉ね。」

彼女は少し照れくさそうに目をそらしながら、俺の横に並んだ。


神の前で、心の変化

本宮浅間神社の本殿へ進み、静かに手を合わせる。
目を閉じると、不思議と心が落ち着く。

「なぁ、お前は何を祈った?」
「……秘密。」

彼女は小さく笑いながら、俺をチラリと見た。

「おいおい、意味深だな。」

「……ねぇ、次はどこへ行くの?」

「さぁな。お前は?」

「……一緒に走る?」

その一言に、俺の胸が少し高鳴った。

「おいおい…こりゃ本当に”運命”ってやつか?」

相棒のハーレーが、静かにエンジンを鳴らす。


帰路と、新たな旅の始まり

「じゃあ、せっかくだし、富士山をぐるっと回って帰るか?」

「いいわね。」

俺たちはそれぞれバイクに跨る。
DUCATIのエンジン音と、ハーレーの鼓動が重なる。

「これから、どんな道が待ってるか楽しみだな。」
「ええ。”偶然”がまた面白いことを運んでくれるかもしれないしね。」

俺はヘルメットをかぶりながら、彼女の横顔を盗み見た。

「……心が変われば、世界も変わるって言うしな。」

エンジンを吹かし、俺たちは並んで走り出す。

風が吹く限り、俺たちの旅は続く。
そして――この出会いも、旅の一部になるのかもしれない。

著者プロフィール

ようこそ、俺と相棒の奇妙な旅へ
エンジンをかければ、旅が始まる。
でも、俺の相棒はただのハーレーじゃない。
しゃべる。しかも、めちゃくちゃよくしゃべる。

「今日はどこへ行く?」
「その前に、俺のオイル交換はどうなった?」
「お前、また無計画に走ろうとしてるだろ?」

…うるさいけど、憎めない。
こいつと旅をしていると、ただの道も、ただの景色も、いつもとは違って見える。
自由気ままな俺と、口うるさいハーレーの奇妙な旅。
絶景、古き良き町並み、気まぐれな寄り道、そして時々起こるちょっと不思議な出来事。

📍 目的地はなし。行きたい場所に行くだけ。
🏍 二人(?)で風を切る。
🎭 笑えて、考えさせられる、そんな旅の記録。

「さあ、今日はどこへ行く?」
「お前がちゃんと計画を立ててるならな。」

さて、どうなることやら。

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第二章 バイクと哲学
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